人の歯に寿命ってあるのでしょうか

実は人の歯は40代後半から急速に失われていきます
ですから、歯の寿命は50年前後と言えるかもしれません

先日のブログでも紹介しましたが、
下の表は年代別に20本以上の歯を保っている人の割合を示したものです。

これを見ると、40代前半ではほとんどの人が20本以上の歯を保っているのに、
50歳ごろからどんどんその割合が減っているのがわかります。

つまり人は50歳前後から急速に歯を失って20本の歯を保てなくなり、
おいしく食べられなくなる方が増えると言えます。

残っている歯の数の平均(一人平均残存歯数)は、
40代では27.5本、つまりほとんどの歯が残っているのに、
50代 24.8本
60代 21.3本
70代 15.2本
80代 8.9本
となり、この数字からもやはり50歳頃から人は急に歯を失うということがお分かりになると思います。

これらの事から、日本人の平均寿命が50歳代で、人生50年と言われていた時代は、
食生活も質素で規則正し買ったでしょうから、大した歯の手入れをしなくても、
歯が失われて困る人はそんなに多くはなかっただろうということが容易に想像できます。

でも戦後、食生活の欧米化や不規則化、砂糖を含む食品やお菓子の普及、飲み物の多様化などによって、虫歯や歯周病になる人が急激に増えるとともに、
平均寿命が飛躍的に伸びたことによって、中年以降に歯の悩みを抱える方が急増することになりました。

健康的でおいしい食生活を続けながら長生きをするためには、40歳代からの歯のケアがとても重要になることがご理解いただけると思います。

医者や歯医者になんか行ったことがない という健康自慢の方も、
50歳が近づいたら一度、検診をお受けになることをお勧めします

日野歯科医院